目白からの便り

先日、妻の机の上に

先日、妻の机の上に同僚の先生からもらったというメッセージがおかれていた。ムーミンの話にでてくる、ミーという娘の言葉。高校の先生の間のコミュニケーションも、ほのぼのしているとほほえましく感じる。

『迷わないことが強さじゃなくて
怖がらないことが強さじゃなくて
泣かないことが強さじゃなくて
本当の強さって
どんなことがあっても 
前をむけることでしょう  
前をね。』
(ムーミンの話にでてくる ミーの言葉 独特の得意顔のミーのイラスト付き)

ムーミンの中には、スナフキンという放浪する青年も登場するのだが、彼もとってもいい言葉を残す。今回、ミーもいいこと言っているんだと感じ入る。どんな境遇におかれても、内面から湧き出る前に向かうエネルギーだけは、大切にしなければ改めて心に誓う。

EQ(心の志納指数)の感情能力の中に内発的な動機付けというものがある。報酬や見返りなどの外因性によるものではなく、個人の希望やビジョン、関心や価値観、責任感や達成意欲など内部から湧き上がるエネルギーの大切さが、目的に向かう原動力なのだと問いかける。大学の講義や企業研修で紹介する時は、「内面からのやる気スイッチ」と補足説明する、このスイッチ、心の底から湧き上がる良質なものが望ましい。「空回りせず」、人の気持ちに染みとおる影響力を発揮できるような「やる気スイッチ」のボタンが理想でもある。

今週、進行性のある視覚障害と向き合う大学生とそのサポートをしている方が都内の私の自宅を訪れてくれた。今後のキャリアをどのようにすべきか、どういった会社に入るべきかの相談に来たのだが、話を重ねていくうちに、私自身が事業を起業した時の動機の大切なミッションに想い気づかせてくれた。前職で取り組んできた障害者雇用の経験を活かして、自分は、障害者雇用促進法で定められた法定雇用率を企業の枠組みを超えた仕事の循環モデルの新しい枠組みを提起することを事業ロードマップの目標の一つにしていたのだと。日常の仕事に追われ、大切なことへのエネルギーが希薄しかけていた。彼らの偶然の来訪に心から感謝する。

今日一日が良い一日となりますように、悲しみと困難、不安に向き合っている方に希望がありますように。良い週末をお過ごしください。新しく始まる一週間が皆様にとって豊かな一週間でありますように。

2020年11月20日  竹内上人

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