目白からの便り

Happy new decade! 10年のPlanの可能性

あけましておめでとうございます。新しい年が、皆様にとって豊かな年となりますことを祈念いたします。

早朝の松本の外気温は摂氏-4度で冷え込んでいる。松本平を取り囲む山々の山頂に少し雲がかかっているが、澄み通った青空の占める割合が圧倒的に占有して、美ケ原王ケ頭(標高2,034m)を超えて昇ってくる陽の光の強さが新年の始まりの号砲のようで励まされる。

西暦2020年という新しい年に入るにあたり、海外での新年のあいさつで「Happy new decade!」という言葉に触れる。”decade” (dékeɪd)は10年間という意味で、新しく始まる2020年代を希望をもって祝うという意味なのであろう。日本人では習慣的に1年間を区切りとして目標を立てたり、振り返ったりすることはよくあるが、10年間の期間で見通すことは稀である。

この“decade”とい言葉に触れながら、今年の年始は、10年の時間の塊で未来を予測したり、計画したりすることの楽しみを感じている。1年での計画は当然ながらその実現可能性の視点から現実的な目標の形状になるか、長期の目標の細分化された一過程になる。これはこれで、現実的な自己統制の枠組みでは、とても大切な時間軸である。一方で10年後の到達目標や計画を考えるともう少し想像的な要素が加わり楽しさが増す。発想が長くなった分だけ、自由になり希望的な要素も加わる。

自由で希望的な目標を自己の中に熟成させ続けることで、これからの10年の間、より広い枠組みで自分にとって都合のよい偶然に出くわす可能性が増す。可能性はおそらくすべての人に平等であるから、自分が出会うべき「機会」を見逃がさない、と「計画化された発理論(Planed Happenstance Theory」の提唱者であり、キャリア理論の師である故クルンボルツ博士(John Krumbolt)は示唆するであろう。

自らのプランを立てることは、他人のプランで日常を占有されない為にも大切であり、その主体的な行為の積み重ねが責任感を醸成し、人格を磨く。新しい10年を最大限の想像力で目標とプランを描き、主体的に楽しく時間を積み上げていきたいと願う。

今日一日が良い一日となりますように、深い悲しみと困難、不安に向き合っている方に希望がありますように。良い週末をお過ごしください。新しく始まる一週間が皆様にとって、豊かな一週間でありますように。

松本の自宅にて 竹内上人

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