目白からの便り

クリスマスに思うこと 一年の振り返り、自らの物語に刻んだことについて

今日は、冬至である。一年で最も昼の時間が短い日であり、太陽の力が一番弱まる日である。翌日からは再び太陽の力が強まることから太陽が生まれ変わる日とも言われている。イエス・キリストが誕生したとされたクリスマスの時期はそうした新しく始まる可能性に期待が引き寄せられる時期でもある。クリスマスがこの日に定められたのも、古(いにしえ)の人たちが、そうした光と明るい変化の瞬間と重ね合わせたのかと思う。

私のコラムでは、この時期、定番の題材になる。公立高校で英語教諭をしている妻が授業でつかったジョン・レノンのHappy Christmasを問題に使った小テストの引用。今年も一年を彼の音楽を聴きながら振り返りたい。

So this is Christmas. And what have ( ㈰ ) done?
Another year over, a new one just begun. And so, this is Christmas, I hope you have fun,
The near and the dear one, the old and the young.
A very merry Christmas and a happy new year.
Let’s hope it’s a good one without any( ㈪ ).

And so this is Christmas.
For weak and for strong.
For rich and the poor ones.
The world is so wrong.
And so happy Christmas.
For black and for white.
For yellow and red ones.
Let’s( ㈫ ) all the fight …………

… So this is Christmas and what have ( ㈬ ) done?
Another year over. And a new one just begun …… (1971 John Lennon and Yoko Ono)

と二回目のフレーズに続いていく。

設問:㈰及び㈪、㈫、㈬の (  )内の適切な語句下記から選択せよ。【正解は後掲】
we / stop / you / fear

今年取り組んだ挑戦や失敗、そして数え切れないくらいの後悔と、新しい年へのわずかな希望、残り少ない最後の落ち着きどころを探しながらこの曲を何度も繰り返し聞く。彼の声に並び、子供たちの大切なメッセージの声が重なる。

一年が過ぎるのは本当に早い。自分の身の回りのことで精一杯になり、他の人のことを気遣う余裕もないあわただしさの中で時間が過ぎていく。毎年のことながら、この語彙選択は一年を振り返るのには意味深い。自分のことだけでなく、自分に近い人に愛情をもって振り返りを尋ねることは、きっと相手の一年を受容することにもなるし、励ましにもなる。

サンタクロースはトナカイのそりにひかれて世界中を忙しく配達しなければならないのだが、妻がトナカイは英語で何というかと質問する。不用意にルドルフ(Rudolph) ?と答える。そんなことはなく、Reindeerが正解である。続けて妻からのレクチャーで、トナカイは、アイヌ語(tunakkay:トゥナカイ)が語源だという。北欧の言語かと思っていた。アイヌの言葉が親しまれる語感をもって今なお私たちの生活になかに息づいているのに多様性の希望を感じる。(北米ではCaribou) 今年、もう少しだけ、私たちが何かできる時間は残されている。

Happy Christmas John Lennon

今日一日が良い一日となりますように、悲しみと困難、不安に向き合っている方に希望がありますように。良い週末をお過ごしください。新しく始まる一週間が皆様にとって豊かな一週間でありますように。

今年最後のコラム週報になります。どうぞ、良いお年をお迎えください。

2023年12月 22日  竹内上人

【設問の回答 ㈰は、you ㈪は、Fear ㈫は、stop ㈬はwe 】

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