目白からの便り

新しい職場 90日・180日・365日の過ごし方 その二 次の180日間

先週のコラム「最初の90日間の過ごし方」に続く連載になる。最初の関門である90日をなんとか乗り切った自分に祝杯をあげよう。転職や職場を変わることは職業人生の中では一大事である。その最初の関門を無事突破できたことは誇らしいことでもある。親しくなった同僚に心からの感謝のメッセージを送っても良い。心配してくれた家族や友人に安心してほしいという言葉や便りを、面倒がらずに出すべき時期でもある。きっと彼らは今まで以上にあなたの強力な支援者になる。

「次の180日目までの過ごし方」

うまく人間関係を構築して新しい職場に同志として、仲間として受け入れられることを実感できたら、最初の90日間で整理していた現場把握に基づいて、問題や課題の整理と重要性を評価する。もし、不幸にもその実感が得られなければ、もう一度、最初の90日間でやるべき人間関係の信頼づくりをはじめからやり直せばいい。

現状把握の過程もできれば単独で行うのではなく、90日間で築き上げた人間関係を土台にして一緒に取り組めるように相談をしていくことが肝要だ。その相談のプロセスを通じて、新しい発見も得られるであろうし、相談をすることによって、同僚や上司、部下に対して敬意を払うことになる。敬意を払う人に対して、人は決して軽んじない。

この要因分析のプロセスを通じて、概ね、取り組み課題が明らかになってくる。心強いのはこの取り組み課題の明確化に同僚や上司、部下の共同意識が醸成されているという事実である。出来る限り自分の手柄ではなく、軽口を慎み、共同で考えてきたという意識になりきることである。どうしても「自分が、私が、」という意識が出てきてしまうが、そのようなことは周囲の人は全くもって承知の事実である。言わないことが肝要だ、できれば、「私たちが」に変えよう。

そろそろ、気のゆるみも出てくるが、「前職では・・・」の言葉は、相手から聞かれなければ極力控えることを肝に銘じよう。あなたのキャリアの主戦場は、今の職場なのであるから。

今日一日が良い一日となりますように、悲しみと困難、不安に向き合っている方に希望がありますように。良い週末をお過ごしください。新しく始まる一週間が皆様にとって豊かな一週間でありますように。

2021年11月26日  竹内上人

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