目白からの便り

卒業生の訪問

今朝の都内は薄曇りで、ひんやりとした冷気が心地よい。

今週から大学の後期課程の講座もスタートした。後期の授業は横国大も東北大も、リーダーシップやチームビルディングにフォーカスを絞る。その中心にEQ(Emotional Intelligence)をおく。後期は、新たに週末を過ごす松本にある信州大学でも4講座の留学生向けのキャリア講座を行う。

人間の持つ感情を、可変的、開発可能な能力として捉え、自分の感情を知り、それをうまく使い使いこなしていく、さらにその感情を他の人たちの為に捧げていくことの大切さを学ぶプログラムである。感情能力をベースに置きながら、キャリアをどう展開したらいいのか、チームや家族をどうつくり、どのようにファシリテートすべきか、メンバーや家族に継続的なモチベーションを持ってもらうためにどう立ち居ふるまうか、小さな実践的なエクササイズを繰り返す。企業人事での経験と、転職市場でリアルな雇用の現場で感じた経験を活用していきたい。

昨夜、2年前に横国大で私の授業を履修した男子学生がオフィスを訪ねてくれた。彼は大手シンクタンクに就職し、グローバル案件に関するコンサルタントの仕事を取り組んでいる。講座を受講している時も、自分の考えと意見をはっきり述べ、グループ討議でも、良い間合いのリーダーシップを発揮していた。今、仕事がとても楽しいという。内定をもらったシンクタンクに行くか事業会社に行くか悩んでいた時に相談を受けた時のことも思い出す。

シンクタンクの仕事とは別に、留学生の仲間と、週末を活用して様々なテーマに関してのビジネスプランを検討している。特定の企業内での固定タスクを超えて思考力を磨き上げる為だと。プレゼンをしてもらうが出来栄えがすこぶるいいのに感心する。無駄が少なく、客観的データに訴求力がある。

歓談の後、近くで食事をする。ご馳走してくれるという。幸運にも高い給与をもらっているから大丈夫だと。
卒業した生徒に食事をおごってもらう機会は、初めてであったが、とても嬉しく感じた。私の人材ビジネスのアドバイスもお願いした。これからは彼らのような若い方の言葉を謙虚に聞く側になっていくのだと思う。大学での機会を通じ、世代を超えたつながりをもてたことは、貴重な財産になっている。

今日一日が良い一日となりますように、特に悲しみや困難に向き合っている方に励ましがありますように。また、良い週末をお過ごしください。新しく始まる一週間が皆様にとって、豊かな一週間でありますように。

都内にて 竹内上人

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