みなさま
新年あけましておめでとうございます。新しい年が、皆様にとって豊かな年となりますことを祈念いたしております。
ビジネスアスリート(Business Athletes) と言う言葉を数年前から考え続けている。仕事を通じ「働く人」の視点と「経営者」の視点の相互理解の一致点としての概念として最も適切な言葉を探し続け、この言葉にたどり着いた。言葉の意味するところを直接的に訳すのであれば、「職業競技者」となる。
今年も年始のイベントである東京箱根間往復大学駅伝競走の中継を見ながらその思いはいっそう深まる。陸上競技、特に長距離走を目指す関東の大学生にとって箱根駅伝は大きな舞台である。この日に向けて練習を積み上げる。そこには強固なトレーニングだけではなく精神的な練達や身体的な鍛錬が求められる。
また駅伝というチーム競技から来るチームメイト間の「切磋琢磨による健全な競い合い」や「友愛に満ちた相互の励まし」によりチームとしての純度が高まる。
試合に向けて普段から仲間を気遣い、自らを律し、自己鍛錬し、次の学年への継承(技術や知見)に心を配る。その姿に、企業人・組織人としての職業意識が重なる。
私の大学時代のゼミの担当教授(石田光男 同志社大学)が、人事評価制度の究極的な到達点として、スポーツの世界における爽やかさをいかに持ち込むかということを熱心に語っていた。
その絶妙なバランスの中に良好な労使関係が築きあげられるのだと主張する。ゼミの後、卓球センターに行き実践指導も受けた。そこには未熟な技術への叱責と向上に向けた指導、賞賛と励ましが混ざり合った現場でもあった。
当時学生だった私にとってはその理解が不十分であったのだが、30年以上も企業社会で働き、人事屋の現場にいるとその意味するところがよく理解できるようになった。
今年一年.私自身、悔いのない「職業競技者」としての日常生活を送ることができればと新しい年の起点に立ち強く思う。
今日一日が良い一日となりますように、特に悲しみや困難に向き合っている方に励ましがありますように。また、良い週末をお過ごしください。新しく始まる一週間が皆様にとって、豊かな一週間でありますように。
松本にて 竹内上人