目白からの便り

秘密にしておきたい成功のための「戦略的キャリアデザイン論」

今朝の都内は少し薄い雲があるものの、雲の合間から強い日差しが差し込みガラスで覆われたビルに反射している。5月の終わりとはいえ、今日も初夏の気候を感じる一日となりそうである。

表題が少しユニークな週報になった。昨日、私にとっては初めてとなるインターネットを活用した学習システムとしてe-learningのプログラムが公開された。そのタイトルでもある。

この4年間、横浜国大や東北大学での留学生向けの講義科目にキャリアデザインの講座を設計して授業を積み重ねてきた。日本企業における人事・雇用環境を理解した上で、どのようなキャリア設計や構成の仕方が必要かという視点と、キャリア設計の合理的なステップに基づいた講義を行ってきた。講義の最後には、学生一人一人の”BusinessIPlan”(ビジネス アイ プラン 「自分事業計画書」)を作成する。

また、今年の4月より学習院大学でも「経営総論」の講義を担当する機会を信頼している先生から与えていただき、私にとって経営戦略策定のロジックとキャリア設計のロジックの融合の価値について一層深く考え、その大切さを確信するようになった。

長い企業人事経験と現在担っている雇用流動化が急速に進むリアルなキャリア市場における現場支援の経験から、できる限り迷走しないキャリア設計のスキルを働く個々人が持ち合わせるべきだと考える。

私がキャリア支援を担当する大企業の経営企画専門職の方でも、会社の業務で経営計画を立案推進する際にはきわめて合理的な判断を行うにもかかわらず、ご自身のキャリアになると途端に博打のような選択肢を選ぼうとする。その度に、キャリアにおける主戦場となるキャリアドメイン(領域)やキャリア競合者との相対的優位性分析などの外部環境分析、ご自身の積み上げられてきたキャリアリソース(資源)に関する積極的な評価に基づく内部環境分析を行うことを促し、賭け事の世界から引き戻す。

リアルな対面面接での支援や、大学の教室での伝達には物理的、時間的な制約がある。IT環境を活かした情報伝達の手段を有効に活用することの意味性と可能性をe-learningの教材を作成するプロセスを通じて改めて感じた。自分自身の講義を自分自身で受講できるのもとても新鮮である。

今回、長きにわたって私の重い腰を上げさせ、プログラムの実現を促してくれた友人と不慣れな映像教材コンテンツの制作に優れた技量と撮影プロセスで心温まる励ましを与えてくれた友人に心から感謝したい。

今日一日が良い一日となりますように、困難に向き合っている方に希望がありますように。良い週末をお過ごしください。新しく始まる一週間が皆様にとって、豊かな一週間でありますように。

都内にて 竹内上人

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